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2018年4月26日

トヨタFCバス、官庁街で試乗会  静かな走り「内緒話聞こえてしまう」

トヨタは今回、ソラの型式認証や補助金を取得したのを機に、FC(燃料電池)バスを通じて水素社会の実現をアピールするため官庁街での試乗会を実施した。

省庁の関係者やマスコミらが相次ぎ試乗し、滑らかな発進や「内緒話でも聞こえてしまう」といった車内の静寂性を体験した。
国土交通省自動車局の久保田秀暢環境政策課長は「こうした機会を通じて理解を深め、官民が一体となり推進していきたい」と語った。
新型FCバス「ソラ」は、日野自動車の「ブルーリボン」をベースにトヨタのFC「ミライ」と同じ高圧水素タンクを10個とFCスタック2個を搭載。車体下部に置くと乗車口が高くなるため今回は屋根に据えた。タンクやスタックはトヨタの本社工場で製造、日野といすゞ自動車の合弁会社ジェイ・バスの本社・小松工場(石川県小松市)で組み立てる。

1回の水素充填で約200キロメートルの走行が可能。これまでに4台を製造し3台は東京都に納め、残り1台はトヨタ元町工場などで見学者用に使われている。2020年の東京五輪までに東京都を中心に100台を納入したい考えだ。
ただ、課題はやはり水素ステーション(ST)の普及。「車両本体には補助金などを手当てしてもらっているが、水素STの普及にも行政は取り組んでほしい」(香川卓也トヨタCV製品企画ZM主幹)と要請した上で、「水素STが増えればFCVの普及にも加速が付く」(同)と期待した。

日刊自動車新聞4月23日掲載

カテゴリー キャンペーン・表彰・記念日,展示会・講演会
主催者

トヨタ自動車㈱

対象者 自動車業界