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2018年4月11日

減少続くガソリン需要、次世代車が普及 今年度 2.1%減予測

ガソリン需要の減少が加速する。資源エネルギー庁はこのほど、2018年度のガソリン需要予測を前年度比2・1%減の5059万キロリットルと見積もる需要予測を明らかにした。乗用車の走行距離減少や燃費改善が続いているためだ。また、17年度から5年後には11・1%減る見通しで、EV(電気自動車)、PHV(プラグインハイブリッド)の普及がガソリン需要を押し下げるとみている。

総合資源エネルギー調査会傘下のワーキンググループにエネ庁が今後5年間の石油製品需要見通しを示した。17年度のガソリン需要実績見込みは5169万キロリットルで、前年度比1・6%の減少だった。来年度以降も年平均2・3%減り続け、22年度には17年度比11・1%減の4593万キロリットルまで落ち込むとエネ庁はみている。政府は20年のEV・PHVの普及台数を最大100万台、30年には新車販売に占める割合を20~30%に引き上げる計画をもっており、こうした次世代自動車の普及をガソリン需要の減少要因として挙げた。
 一方で、主に商用車向けに使われる軽油は、18年度が前年度比0・1%増の3373万キロリットルとなる見通し。堅調な貨物の輸送量に下支えされ微増となる。22年度の需要見通しは17年度比0・3%増の3378万キロリットル。堅調な経済成長に下支えされ、貨物輸送量がほぼ横ばいで推移するほか、トラックのEV化は航続距離など技術的な課題があるため、一部地域による限定的な利用にとどまるとエネ庁はみている。
 燃料油全体(電力用C重油を除く)の需要量は18年度が前年度比2・4%減の1億6525万キロリットル、22年度には17年度比で8・4%減少し、1億5523万キロリットルになると予測した。

日刊自動車新聞4月10日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

資源エネルギー庁

対象者 自動車業界