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2018年3月12日

近畿地区外国人技能実習制度評価試験、実習生47人が全員合格 出身地差も明確に

近畿地区の整備振興会が昨年の夏頃から行っている「外国人技能実習制度」の評価試験の実施状況が明らかになった。

2月中旬までに和歌山県を除く5府県の振興会が計13回の試験を実施。実習生47人が受験し、全員が合格した。大阪府、京都府、滋賀県の受験者数はすでに10人を超え、実習生の出身地の差も明確になってきた。

整備業界では国際貢献やメカニック不足対策を目的に、実習生の受け入れを2016年4月にスタートした。実習生が継続して働くためには、厚生労働省が認定した機関による評価試験に合格する必要がある。整備業の認定機関は日本自動車整備振興会連合会(橋本一豊会長)となっており、全国の振興会が評価試験を実施している。
府県別の実施回数は、大阪府と京都府、兵庫県、滋賀県がそれぞれ3回で、奈良県が1回だった。受験者数が最も多いのは京都府で13人に上った。続いて、大阪府が12人、滋賀県が11人。兵庫県が8人、奈良県では3人が受検した。

実習生を出身地別に見ると、最も多いのはベトナムで計28人と過半数となった。次に多いのはフィリピンの13人だった。上位2カ国が約9割を占める。その他はミャンマーが3人、インドネシアが2人、中国が1人だった。
実施を重ねるにつれて、課題も見えてきた。実習生は受け入れ開始時期によって、受検時期も決められている。そのため、試験のタイミングは、受け入れ企業ごとに異なる。今後、試験の申し込みが急増すれば単発での開催も増加し、振興会の負担が重くなることも考えられる。各振興会では、要望を集約して開催日時を固定することなどの対策も検討している。

日刊自動車新聞3月9日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

近畿地区の自動車整備振興会

開催地 大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、滋賀県
対象者 自動車業界