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2018年3月8日

ネッツトヨタ東京、ハンドブックや手話基礎講座 外国人や聴覚障害者の救急支援 五輪見据えて

ネッツトヨタ東京(片山守社長)は、ダイバーシティー(多様性)の深化に向けた取り組みを強化する。外国人に加え、会話が困難な障害者などの救急支援につなげる「ユニバーサルデザインSOSハンドブック」を制作し、全店舗に配備する。さらに、管理職を対象に「手話基礎講座」も実施した。こうした活動を通じて、全社的にバリアフリー向上への意識を高めるとともに、地域社会への貢献にもつなげ、より信頼される「町いちばんのクルマ屋さん」を目指す考えだ。

新たに制作したハンドブックは、11カ国12言語で構成されている。痛みを感じている体の部分や痛みの度合を、本の中のイラストを指し示すことで相手に伝えることができる。2020年には東京オリンピック・パラリンピックの開催が控えており、訪日客の増大が見込まれる。こうした中で、怪我や病気を患った言葉を伝えられない聴覚障害者や外国人との意思の伝達を迅速に図れるツールとして役立てていく。
 同社では日本聴覚障害者建築協会(AAJD)の趣旨に賛同し、17年に「SOSハンドブック制作プロジェクト」を立ち上げ、制作に乗り出した。ハンドブックは3月上旬に全店舗に展開するほか、都内の医療機関や公共交通機関などにも配布し、救急対応に活用してもらう予定だ。
 また、ハンドブックの完成に合わせて実施した管理職向けの手話基礎講座では、基礎的な手話を習得して挨拶や自己紹介などを身につけることができる。従来は聴覚障害者や外国人が来店した場合、タブレット端末のアプリや筆談などで対応していた。手話により、来店を歓迎する意思をスタッフが直接伝えるようになることで、満足度の高い応対を実現したい考えだ。
 同講座の内容は社内のイントラネットに動画配信し、店舗スタッフがいつでも手話の要領が確認できる体制を整えている。こうした活動の積み重ねで、来店客や地域社会に安心を提供し、同社が取り組む「AKS(安全に、快適に、末永くお付き合いいただく)活動」を加速させ、選ばれる店づくりにもつなげる。

日刊自動車新聞3月8日掲載

カテゴリー キャンペーン・表彰・記念日,社会貢献
主催者

ネッツトヨタ東京㈱

対象者 一般,自動車業界