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2018年2月27日

財務省貿易統計、電動車が中古車輸出の1割に

2017年のハイブリッド車(HV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、電気自動車(EV)など電動車が中古車輸出全体の約1割に達したことがわかった。

財務省の貿易統計によると17年の中古車輸出総台数は128万5909台。このうち12万7782台が電動車だった。中古電動車の輸出拡大は今後の自動車リサイクルの障りになる可能性もある。国内循環を基本とする自動車リサイクル制度はもとより、車載用電池の再利用や使用素材の再資源化を含めた循環型社会の構築にも影を落としかねない。

財務省は昨年1月から電動車の輸出台数を貿易統計で発表しており、初めて1年間の通期実績がまとまった。17年はHVが12万2987台、PHVが757台、EV(燃料電池車含む)が4029台、ディーゼルHVが9台だった。また、輸出金額は1188億2500万円に達した。

全体の96%を占めるHV輸出を国別に見ると、モンゴルが2万9431台で最多。パキスタンが2万162台、スリランカが1万9763台、ロシアが1万3279台と続いた。EVはニュージーランドとロシアの2カ国で8割弱を占める結果に。ニュージーランドは2063台、ロシアは1048台だった。
国内で使用済み自動車として処理されるHVは年間1万台にも満たない。自動車リサイクル促進センター(JARC)によると16年度は8100台だった。中古電動車の多くは輸出されており、今後、自動車メーカーや国などが進める車載バッテリーのリユース・リサイクル事業にも影響を及ぼす可能性もある。

日刊自動車新聞2月27日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

財務省

対象者 自動車業界