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2018年1月9日

秋田の豪雪地 無人走行実験 「人」か「自動」か運転もすみ分け

過疎・高齢化が進む中山間地域で自動運転車を活用できないか・・・。

昨年12月3日から1週間、豪雪地の秋田県上小阿仁村で行われた自動走行実証実験。電動・低速のゴルフカートを使い、道の駅を拠点に人の移動と集荷・配送が試された。各地で集落の存続が危ぶまれる中、住民の生活を支える切り札となるか。「人」か「自動」か運転もすみ分けられるのか。

国土交通省が昨年夏以降、全国13カ所で展開する実証実験の一つ。2020年までに実用化を目指す。道の駅「こみあこに」にヤマハ発動機製・7人乗りの車両が登場。道路に埋設された電磁誘導戦を感知して、村落、役場、診療所などを巡る3.2㎞のルートを走った。このうち200mは完全自動運転に挑戦。2.6㎞は他の車と歩行者が混在し、運転者が監視した。ハンドルがある座席は無人。

雪上での実験は初めて。同乗した住民ボランティアの一人は「雪道の下り坂ではブレーキに神経を使い、個人差も出る。自動運転なら誰でも同じ。良いと感じた」。小沢田集落会の田中会長は「高齢者は車の運転ができなくなる。自動運転があれば気楽に動けて、引きこもりにならずに済む」と実現を願った。試乗した3人組の女性は「運転できなくなったら利用したい」、「冬の間など運転できないときに使いたい」、「ほとんど外に出ない。利用するかわからない」と三者三様。「ずっとここで生活してきた。これからもここで暮らしたい」とそろって笑顔を見せた。

東京交通新聞1月8日掲載

開催日 2017年12月3日
カテゴリー キャンペーン・表彰・記念日,交通安全
主催者

国土交通省

開催地 秋田県上小阿仁村
対象者 一般,自動車業界