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2022年11月10日

日産 EVセミナーと試乗会セット、全国の自治体にアプローチ

日産自動車が、電気自動車(EV)のセミナーと試乗会をセットにしたアプローチを、全国各地の自治体を対象に展開している。複数の地域で実施し、すでに50を超える市町村が参加した。同企画は年内中に計15回の実施を予定する。EVの導入を検討する自治体と「草の根活動」的に接触し、EVの認知度向上や普及拡大に結び付けていく。

国が2050年までにカーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)の実現を目指す方針を掲げたことで、環境性能の高いEVの導入を検討する自治体が増えている。

一方、現状では自治体が導入可能なEVの選択肢は少ない。軽EV「サクラ」を6月に発売した日産には、自治体からの問い合わせが続いているという。この状況を踏まえ、日産は市町村の職員がEVと直に触れ合える機会の創出に動き出した。

7月から、脱炭素化の動向やEVの活用方法を説明するセミナーとEVの試乗会をセットにした企画を、都道府県単位で実施している。セミナーには、自治体での導入事例やEVが災害時に非常用電源になる点といった職員が関心を示す内容を盛り込んだ。

試乗とともに給電機能を体験する機会も設けた。可搬型給電機「パワームーバー」を実際に操作してもらい、給電機能をより身近に感じてもらう狙いだ。

大阪府では10月20日に実施した。すでに宮城県や神奈川県など4地域で実施済みで、各地で30人前後の参加があったという。担当者は「(企画の)反響が大きい。初めてEVを運転したという方も多い」と話す。年内にさらに10地域での実施を予定する。

日産は、EVの普及を通じて社会課題の解決を目指す「ブルー・スイッチ」を展開する。今回の企画もブルー・スイッチの活動の一つに位置付ける。環境改善や災害対策に役立つEVを自治体に積極的に広めていく意向だ。

カテゴリー 展示会・講演会
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞10月27日掲載