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2022年10月28日

日立アステモ 自動運転車搭載見据え、技術開発を強化

日立アステモ(ブリス・コッホ代表取締役プレジデント&CEO、東京都千代田区)が、自動運転車への搭載を見据えた技術開発を強化している。20日に新たな操舵技術やカメラセンシングシステムと安定した車両走行を可能にするモータートルク制御技術を相次いで発表した。自動運転車の実用化に向けて技術開発を続ける自動車メーカーへの提案を進めていく。

1つ目はハンドルを廃したステアバイワイヤの操舵デバイス。自動運転車の車室内空間を拡大できる技術としてプロトタイプを開発した。転舵系のアクチュエーター制御を最適化することで、操舵デバイス側にも必要となる制御装置を廃することができ、ハンドルを小型化したり、なくすことも可能になる。

カメラセンシングシステムは、10個前後のカメラを用いて3次元の立体視を実現できる「360度ステレオビジョン」。開発したプロトタイプでは画角や配置箇所が異なるカメラを組み合わせて車両の全周囲を捉えるステレオ視を生成。車や二輪車、歩行者だけでなく、行動予測に必要な方向指示器やブレーキランプ、信号機、道路標識なども認識できるようにした。

モータートルク制御技術は乗り心地を改善するとともに、電費の向上、走行安定性も高めることができる。モーターのトルク量を制御することで、減速時に発生する前後方向のジャーク(加加速度)を抑制。乗り心地を向上させる。また、車両の走行状態に合わせてトルクを制御することで、滑りやすい路面でもブレーキ時のエネルギー回生と安定した走行性を両立する。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 自動車業界

日刊自動車新聞10月24日掲載