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2022年8月26日

ドライブレコーダー、前後・高画質カメラが人気 ファブリカ調べ

ドライブレコーダーの普及が進んでいる。カー用品の売れ筋商品となっているが、新型車の一部では標準装着化の動きも出ており、今後装着率は右肩上がりで伸びていきそうだ。一方、装着したユーザーの中では今のところ、効果を実感しているケースがあまり多くないようだ。

ファブリカコミュニケーションズ(谷口政人社長、名古屋市中区)の調査によると、効果が「あった・ややあった」が合わせて20・6%、「なかった・あまりなかった」が24・0%となった。万が一の時に身を守る商品特性上、今後も効果を感じるユーザーが少ない方が望まれそうだ。

今回の調査ではドライブレコーダーの効果がないとした回答が、あるを3・4㌽上回る結果となった。しかし、55・3%が「どちらとも言えない」と回答している。今のところ、ドライブレコーダーの恩恵を実感していないものの、有用性については評価しているユーザーが多いとみられる。

利用しているドライブレコーダーのタイプについて、「単体」が40・3%、カーナビゲーションシステムとの「内蔵型」が18・0%、「オプション品」が6・3%だった。カーナビとドライブレコーダーが連携すれば、さまざまな付帯サービスを見込めるが、今のところ、ユーザーの大半は本来機能を重視したタイプを選択しているようだ。

ドライブレコーダー選びで重視したことは、「前後どちらの映像も撮れるか」が156人と最も多く、次いで「カメラの画質」の120人、「駐車時も記録してくれるか」が85人だった。

前方と後方を録画できる製品に加え、高画質モデルが人気となっていることからも、記録映像の死角を極力減らしつつ、相手のナンバープレートを鮮明に映し出すことで万が一の事故やあおり運転被害の際の証拠として有効と見ているユーザーが多いとみられる。

一方、ドライブレコーダーを「利用していない」と答えたユーザーは35・3%にのぼった。ただ、電子情報技術産業協会(JEITA)によると、昨年の7~9月期の出荷台数は150万台近くと過去最高の水準となっている。足元では新車の供給遅れが続き、ドライブレコーダーの販売にも水を差している可能性もあるが、中長期で見ればさらに市場拡大が見込まれる。未利用のユーザーは、この伸びしろになるとも言えそうだ。

足元では、前後カメラだけでなく、車内も記録する3カメラ型や、記録した映像を通信の活用でクラウド上に保存するドライブレコーダーなど、多くの製品が市場投入されている。ドライブレコーダーに頼らない運転をすることが何よりだが、いつトラブルに巻き込まれるかは予測がつかない。これに備えるためにもドライブレコーダーを正しく装着することが求められる。

この調査は国内在住の男女300人を対象に、ウェブアンケート形式で実施した。

カテゴリー 交通安全
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞8月18日掲載