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2022年8月08日

日刊自連載「世の中に広がってほしいグッドパートナーシップ事業」(11)北陸マツダ

北陸マツダ(泉嘉幸社長、石川県野々市市)は、特別支援学校生の就業体験支援と積極採用に取り組んでいる。2015年3月、特別支援学校生の職場実習受け入れをスタートした。以来、卒業時に正式な面接を行い、数人を社員として採用している。

きっかけとなったのは、ハローワーク主催の障害者就職面接会に参加した際、特別支援学校の教員と面談したことだ。知的障害のある特別支援学校生の中には、車に興味があり自動車販売会社の中で実際にどのような作業ができるか就業体験を希望する生徒がいた。しかし、特別支援学校側には、自動車に関連する作業自体に高いハードルを感じており、生徒の思いをかなえてあげられないというジレンマを抱えていたことを知った。

そこで同社は、知的障害のある生徒に就業体験の機会を提供。1年生から3年生までの間の年数回、車内清掃や洗車、ボディー磨きといった中古車再生業務などを中心に、継続的な就業体験を実施した。

就業体験の期間を通じて生徒は、社会性を養い、仕事の楽しさや厳しさを学ぶ。実際に参加した生徒は、作業を行う事への自信を高めることができたという。

一生懸命、技術の習得を図ろうとする生徒の熱心な姿勢に対し同社としても正式な面接を実施し、学校卒業と同時に社員として数人を採用した。

特別支援学校側にも変化が生まれた。車に関心を持つ生徒の就労の可能性を高めるため、授業の中で洗車作業を取り入れるなどの対応を行うようになった。

同社では、今後も特別支援学校生の就業体験を継続させ、自動車に関心のある生徒の就職に対する選択肢拡大のための協力を続けていく方針だ。

カテゴリー 社会貢献
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞8月5日掲載