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2022年7月14日

愛知県が自動運転車実証実験 9月の名古屋皮切り3地域で

愛知県の大村秀章知事は6月23日、2022年度の自動運転車の実証実験計画を発表した。9月に名古屋市内の公道で実施するのを皮切りに、常滑市、長久手市の計3地域で実証する予定で、最終的なルートや時期は改めて発表する。

県では16年度から実証実験を行い、遠隔監視技術や商用5G(第5世代移動通信システム)、AR(拡張現実)などを組み合わせた検証を重ねる。今年度は、より交通量の多い公道で行うなど、交通事業者が実運行で再現可能なビジネスモデルの構築を目指す。

名古屋市内では、昨年度のJR鶴舞駅周辺エリアから地域を変更し、名駅南地区から栄南地区にかけての公道で実証する。仏ナビヤ社製の小型バス車両「アルマ」を用いて自動運転「レベル2」(高度な運転支援)で走行し、アプリを用いたオンデマンド運行、移動時間に付加価値を与える車室空間などを検証する。

幹事会社はウィラー(村瀨茂高代表取締役、大阪市北区)で、AGCなどが今年度から参加する。将来的には24年に開設するスタートアップ拠点「ステーションAi」(名古屋市昭和区)と名古屋駅を自動運転車で結ぶサービスへつなげたい考えだ。

常滑市では、日野自動車「ポンチョ」をベースとしたバス車両などを使用。NTTドコモが幹事会社となり、中部国際空港連絡道路を含む公道で、愛知製鋼の磁気マーカーシステム「GMPS」を活用した走行などを検証する。

同じくNTTドコモが幹事会社を務める長久手市の愛・地球博記念公園(モリコロパーク)では、昨年度より輸送力の高い日野「レインボー」をベースとした大型バスで、自動運転ソフトウエア「Autoware(オートウエア)」により走行する。

今年度から常滑市と長久手市で実証に加わる東海理化は、電子ミラーなどの技術を生かして遠隔監視の映像を統合するシステムを提供する。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞6月25日掲載