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2022年6月17日

OECD試算、プラ廃棄物 60年までに3倍に増加

経済協力開発機構(OECD)は、需要抑制や製品寿命の延長などの対策を行わなければ2060年までに世界のプラスチック廃棄物の量は19年比で約3倍に増加すると予測した報告書を発表した。河川や海洋などへの漏出による環境汚染の深刻化に警鐘を鳴らすともに、プラスチック汚染の抑制に向けた政策の提言と試算も盛り込んだ。

報告書の名称は「グローバル・プラスチック・アウトルック 2060年までの政策シナリオ」。年末の完成出版に先立つ暫定版として公開した。これによると、プラスチック廃物物の量は19年の3億5300万㌧から60年には10億1400万㌧に膨れ上がると予測する。環境への漏出量は倍増し、湖、河川、海洋に蓄積されるプラスチック廃棄物の量は3倍以上に増加する見込み。

多くの汚染源は比較的大きな破片のマイクロプラスチックが占める。ただ、工業用プラスチックペレット、繊維製品、タイヤの摩耗などから生じる直径5㍉㍍以下の合成高分子のマイクロプラスチックの流出も深刻な問題という。

プラスチック廃棄物のうち、リサイクルされる割合については60年には上昇すると予測されるが、焼却と埋め立てに回る割合は引き続きそれぞれ約20%と50%を占めるとみている。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞6月8日掲載