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2022年6月16日

コスモ石油マーケティング 23年度に超小型EV販売開始

コスモエネルギーホールディングス傘下のコスモ石油マーケティング(森山幸二社長、東京都港区)は、超小型電気自動車(EV)の販売を2023年度にも始める。EVベンチャーのASF(飯塚裕恭社長、東京都千代田区)が開発中の車両を、系列のガソリンスタンド(給油所)で展開する「コスモマイカーリース」などで取り扱っていく。

また、介護施設向けEVの販売も検討しており、ラインアップを広げることで自治体や民間事業者で高まるEV需要の取り込みを目指す。

現在、開発を進めているASFの超小型EVは、9日に宮城県で開かれた石油業界向けの見本市で初披露した。コスモ石油マーケティングのブースに国内の保安基準に適合した超小型EVを展示したほか、後席を回転シートにした乗用タイプの軽EVも初公開した。

同社は21年6月にASFに出資。ASFが開発中の軽貨物EVは配送事業者などの引き合いがあると見ている。さらに、乗用タイプの介護用車両も手掛けることで、デイサービス事業者などに提案していく計画だ。

ASFでは中国で超小型EVの量産に向けた準備を進めている。航続可能距離は満充電で120㌔㍍ほどとする予定で、100万円を切る価格で売り出したい考え。ASFの飯塚社長は「量産に必要な受注が見込めた時点で生産を開始したい」としている。

超小型EVをめぐってはトヨタ車体(増井敬二社長、愛知県刈谷市)が「コムス」を販売しているほか、トヨタ自動車も20年12月に「C+pod(シーポッド)」を発売した。

石油元売りでは、出光興産がタジマモーターコーポレーション(田嶋伸博会長兼社長CEO、東京都中野区)と共同で独自車両の開発を進めている。ASFも20年6月に佐川急便と配送用の軽貨物EVの共同開発を発表しており、今年度内の納車に向けて準備を進めている。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 自動車業界

日刊自動車新聞6月10日掲載