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2022年5月09日

日刊自連載「世の中に広がってほしいグッドパートナーシップ事業」(4)会宝産業

会宝産業(近藤高行社長、石川県金沢市)は、世界90カ国へ中古部品を販売するネットワークを構築している。中古車エンジンのリサイクルに関する国際規格の策定に携わったほか、自動車リサイクルシステムを発展途上国に技術移転するプロジェクトを通じて、各国における廃車の適正処理インフラ構築をはじめ、静脈産業の人材育成、雇用創出に貢献している。

2007年に「インターナショナル・リサイクリング・エデュケーション・センター(IREC)」を設立し、技術研修を提供してきた。17年から3年間、マレーシアの政府高官や大学教授、現地のリサイクル事業者を迎え入れ、自動車リサイクル研修を実施した。これは国家間のプロジェクトとして位置付けられている。

19年には国際協力機構(JICA)と連携し、ブラジルのミナスジェライス州国立工業技術大学内に自動車リサイクル教育センターを設立。インドでは合弁会社を設立し、パイロット工場を立ち上げた。

これら海外での事業展開を下支えするのは、同社が独自開発した業務基幹クラウドシステム「KRA(カイホー・リサイクルズ・アライアンス)システム」だ。使用済み自動車の仕入れ、生産、在庫管理、販売情報を一元管理し、ビジネス進行に不可欠な主要業務処理をサポートする。

車台番号をスマートフォンのカメラで撮影すると、人工知能(AI)がひも付く車両情報(車名、車両型式、年式など)を自動取得。中古部品のトレーサビリティーを実現することで、補修部品市場の活性化を促進している。

KRAシステムは、国内の同業約80社と共有しており、市場の透明性確保にも貢献している。KRAシステムで蓄積された過去の取引実績から国や地域、車種ごとの需要動向を把握することができ、国内外のオープンな「中古部品適正相場」の形成にも役立っている。

カテゴリー キャンペーン・表彰・記念日,社会貢献
対象者 自動車業界

日刊自動車新聞5月6日掲載