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2022年4月12日

地方版図柄入りナンバー基準を緩和 デザイン変更可能、都道府県で導入も

国土交通省は、地方版図柄入りナンバープレートの制度を大幅に見直す。「ご当地ナンバー」の導入基準を緩和するほか、図柄の更新制度を新たに設けて変更を可能とする。導入主体も市区町村だけでなく都道府県に広げて、都道府県全域を単位とする図柄の導入もできるようにする。図柄導入地域には普及目標などの計画を求めることとした。

地方が利用しやすい環境を整えて図柄入りナンバープレートの一層の普及を図り、地域・観光振興につなげる。4月にも導入要綱を公表する予定だ。

ご当地ナンバーを導入する際の台数基準には、軽自動車を考慮した台数要件の追加を行う。単独市区町村は登録車と軽自動車の合計が17万台以上、複数市区町村は地域の市区町村における登録車と軽自動車の合計がおおむね8万5千台以上とした。

従来は単独、複数の市区町村でそれぞれ登録車の台数基準しかなかった。複数市区町村で導入する場合の、地域の知名度に関する要件は撤廃する。また、地域住民の合意を確認する方法に一定のルールも新たに設定する。

都道府県も図柄入りナンバープレートの導入主体になれるようにする。都道府県または地域名表示の2通りの方法で図柄の導入を申し込める。地方版図柄がすでに導入されている地域に、新たに図柄を導入する場合は導入済み地域との事前調整を行う必要がある。図柄の提案に当たっては、地域住民の意向把握方法などに一定の手続きを導入する。

図柄の変更を可能とする制度を新たに創設する。図柄の交付期間は原則5年間。交付期間満了日の約1年半前に図柄の変更を募集する。図柄の基準や申し込み手続きなどは新規に図柄を導入する場合と同じ。図柄の継続を希望する場合は、交付期間満了日の約1年半前に一定の基準による更新判断を行い、基準を満たしている場合に交付期間を5年間延長する。

更新基準は普及率または申込件数を指標とする。更新基準を満たさない場合、導入地域は図柄の変更または交付終了のどちらかを選択する。

2022年度の新規導入地域の募集に合わせて、既存の図柄導入地域にも任意の図柄の変更を募集する。変更を行わない導入地域は、22年度の新規募集地域の交付期間の設定に合わせて、交付期間を28年秋頃までの5年間とする。

図柄導入地域は、導入時と毎年4月に普及促進計画と前年度の普及促進報告(導入時は除く)を国交省に提出する必要がある。既存の図柄導入地域には、23年4月から提出を求める。国交省は各導入地域の計画・報告などをホームページ上に公表し、普及が進まない地域などには必要に応じてヒアリングや助言を行う。

寄付金活用事業の協議を行う協議会を設置し、具体的な使途や目標金額などを示した寄付金の活用方針を決定する。単年度に事業が完了する寄付金活用事業だけでなく、複数年にわたる事業の実施提案もできるように実施期間を見直す。

導入申し込み受け付けなどのスケジュールは次の通り。

〈ご当地ナンバーの導入を伴う地域〉▽導入申込受付=23年3月末頃▽デザイン提案受付=同年12月頃▽交付開始=25年5月頃

〈既存の地域名表示地域、都道府県図柄〉▽導入申込受付=22年9月末頃▽デザイン提案受付=同年12月頃▽交付開始=23年10月頃

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞3月30日掲載