トヨタ紡織は、走行中にドライバーの疲労状態の推定や眠気を抑制するシステムを搭載したＩｏＴ（モノのインターネット）シートカバーを開発し、運送事業者向けに実証実験を開始したと発表した。スマートフォンアプリと連動し、ドライバーの眠気推定結果などをリアルタイムに運行管理者に通知できるようにする。蓄積したデータを基に休憩のタイミングや疲労を感じにくい走行ルートの解析も進める。

シートに内蔵されたセンサーで心拍間隔を推定し、ドライバーの疲労状況を推定する。また、車内の専用カメラでドライバーの目や頭の動きを感知して眠気レベルも推定する。状況に応じ、眠気を抑制するためにシートカバーが振動したり音楽を流したりする。

今回の実証実験は、あいおいニッセイ同和損害保険と共同で実施する。西濃運輸などの中・長距離トラックドライバーを対象にＩｏＴシートカバーを提供し、収集したデータを基にシステム全体の効果検証と改善を進める。

日刊自動車新聞4月4日掲載