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2021年8月16日

機工協、20年度の機械工具販売まとめ 特定整備関連が好調 

日本自動車機械工具協会(機工協、柳田昌宏会長)がまとめた2020年度「自動車機械工具販売実績」は、前年度実績を上回った4項目すべてで過去15年間の最高金額を更新した。前年度実績を上回った4項目で伸び率が最も高かったエンジン診断用機器は前年度比30・8%増の43億1500万円だった。

20年4月に施行した特定整備制度に関連した機器の販売が好調だった。外部故障診断機(スキャンツール)本体と診断ソフトウエア、エーミング関連機器などで売上金額の9割以上を占めた。

前年度実績を上回ったそのほかの項目は、洗車洗浄装置が作業環境改善機器などの好調で、前年度比6・5%増の95億9300万円だった。バッテリー・クーラーサービス機器はエアコンの新冷媒ガス「R1234yf」への対応などで、同23・6%増の40億8800万円だった。

総売上金額に占める割合が大きいリフト・ジャッキ・プレス、車検機器、洗車洗浄装置、ハンドツール、ブレーキ・ホイールサービス機器、自動車総合診断装置の上位6項目中4項目が前年度比マイナスとなった。特にハンドツール(前年度比13%減)と自動車総合診断装置(同17・5%減)が2桁の減少となった。

自動車メーカー向け機器を含む自動車総合診断装置はコロナ禍で自動車メーカーが設備投資を抑制したことなどが販売減につながったとみられる。

また、コロナ禍では各種システム(前年度比45・7%減)やエンジン整備用機器(同40・3%減)、環境整備機器(同28・9%減)、ディーゼル用機器(同15・7%減)などの販売が奮わなかった。

総売上金額は前年度比4・4%減の1063億2500万円だった。8年連続で1千億円を突破したが、6年ぶりに前年度比減少に転じた。新型コロナウイルスの感染拡大で国内販売は微減だったものの、輸出販売の大幅な減少が全体実績を押し下げた。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 自動車業界

日刊自動車新聞8月5日掲載