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2021年8月02日

自動車リサイクル新団体「SPN」発足 現場目線で活動展開

全国の自動車リサイクル事業者で組織する新たな団体「SPN(エスピーエヌ)」が、7月1日付で発足した。リサイクル部品在庫共有システム「スーパーラインシステム」の利用事業者が発起人となり、部品生産やフロントマンなどを対象とする生産や新技術の研修事業を中心に活動し、リサイクル部品の品質や顧客対応力のさらなる向上につなげる。

SPNでは、スーパーラインシステムの利用者以外にも会員を募集する。リサイクル部品の現場目線での活動を展開することで、会員の事業基盤強化に結びつける考えだ。

新たに発足したSPNは、基本理念に「リサイクル部品で地球の未来を創造する」を掲げる。会長は三重パーツ販売(三重県鈴鹿市)の齊藤徹代表取締役、副会長には三森コーポレーション(仙台市宮城野区)の鈴木学専務取締役がそれぞれ就任した。

事務局は、大分市に置いた。現在、スーパーラインスシステムを利用する全国のリサイクル事業者約30社で組織している。

自動車リサイクル業界は、現在は鉄スクラップ価格相場が底支えする一方、使用済み自動車の仕入れ価格高騰や事故発生件数の減少などにともなう国内リサイクル部品販売数の減少など、経営を取り巻く環境は厳しい状況が続いている。また、先進運転支援システム(ADAS)や電動化などの新技術への対応も急がれる。

こうした中、SPNは国内リサイクル部品流通に特化した勉強組織として活動する。部品生産や新技術など、現場目線を重視した各種の研修を通じて、会員のさらなる経営基盤の強化につなげる。

SPNは、スーパーラインシステム利用事業者以外からも広く会員を募り、システムの枠を超えて一致団結して研修活動ができる環境を提供し、リサイクル部品の活用促進を通じて循環型社会への貢献に結びつける。

齊藤会長は「業界が一丸となり、リサイクル部品流通のための勉強を熱心に行う組織としたい」と意欲を述べた。

カテゴリー 社会貢献
対象者 自動車業界

日刊自動車新聞7月19日掲載