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2021年8月02日

日刊自連載「全国自動車会議所トップインタビュー」(7)大阪自動車会議所会長・久保尚平氏

―日本自動車会議所が創立75周年を迎えました

「長年、自動車関係の多岐にわたる課題に取り組んでこられたことに敬意を表します。役員体制の見直しや表彰制度創設などを実行されたことは、CASE(コネクティッド、自動運転、シェリング、電動化)による構造変化やカーボンニュートラルなどの課題に対し、自動車関係団体の結束が更に強くなると思います」

―日本自動車会議所との連携について

「クルマ社会の健全な発展のため、『税制』『安全』『環境』という課題に連携または協調して取り組んできました。特に税制は連携して要望や陳情、街頭宣伝活動などを行い、2018年には初の『全国知事への陳情』活動に取り組み、19年10月からの『自動車税の恒久減税』を実現しました」

―大阪自動車会議所の今後の課題を聞かせてください

「税制、安全、環境に加え、50年のカーボンニュートラルの実現、SDGs(持続可能な開発目標)への取り組みなどが課題であると認識しています。自動車にはまだ過重で複雑な税が課せられており、会員との密接な連携のもと、国や自治体、与党に対する要望書の提出、ユーザーに訴える街頭宣伝活動などに取り組んでいきます。安全と環境では、高齢者の交通事故防止、飲酒運転根絶、後席シートベルトの着用推進、マイカー点検整備の励行、不正改造車の排除、エコドライブの普及などの啓発に努めており、今後も積極的な活動、政策要望、提言を行っていきます」

―大阪の自動車業界の現状と将来像をどのように見ていますか

「自動車業界は国から必要性を認められ、自動車の安全を確保し人とモノの移動を支えるエッセンシャルサービススとして、緊急事態宣言発令下にあっても事業の継続に努めています。新型コロナが収束すれば人の動きも活発になり、大阪にも訪日外国人客が戻り景気は上向くと思います。ただ、自動車業界は景気の恩恵を受けるのが他業界よりも遅く、政府、自治体に支援をお願いしたいと考えています」

―エッセンシャルワーカーへの対応の大切さを唱えられています

「エッセンシャルワーカーは人々が社会生活を送るうえで必要不可欠な人材で、自動車業界では人やモノの移動に欠かせないバスやトラックのドライバーなどが想定されます。自動車販売業界では、こうした車両の点検や整備を請け負っており、作業を行う自動車整備士もエッセンシャルワーカーです。コロナ禍はこうした人々なくして社会生活が円滑に進まないことを浮き彫りにしました。日本自動車会議所が創設された表彰制度が、業界のエッセンシャルワーカーに感謝を示すものになればと願っています」

カテゴリー キャンペーン・表彰・記念日
対象者 自動車業界

日刊自動車新聞7月28日掲載