「自動車税制改革フォーラム」がクルマの税金についてのトークショー開催

  テリー伊藤氏らが自動車ユーザーの声を代弁



 自動車関係21団体で構成する「自動車税制改革フォーラム」は6月2日、東京・千代田区の帝国ホテルで「ユーザーにも言わせろ! クルマの税金」と題したトークショーを開催した。このトークショーは、複雑で過重な自動車関係諸税の負担に苦しんでいる自動車ユーザーの声や立場を訴えるために開催され、フリーキャスターの宮田佳代子氏のナビゲートの下、演出家のテリー伊藤氏、早稲田大学商学学術院教授の杉山雅洋氏、日本自動車販売協会連合会法規・税制委員長の深津泰彦氏の3氏が納税者である自動車ユーザーの声を代弁し、「自動車取得税や自動車重量税は廃止すべきだ」などと訴えた。


 ガソリン国会とも呼ばれた今通常国会では、道路特定財源問題が大きく取り上げられたことから、国民の自動車関係諸税に対する関心も高まった。結局、5月13日の閣議決定によって、道路特定財源は暫定税率を維持したまま来年度から一般財源化されることになったが、この財源を巡り、政府内ではすでに予算の取り合いが露呈しつつある。しかし、そもそも道路特定財源は受益と負担の原則に基づいて、道路整備のために自動車ユーザーが負担しているもの。道路特定財源の歳出の議論ばかりが先行し、納税者である自動車ユーザーの意見や立場がまったく顧みられていないことから、今回のトークショーが企画された。
 トークショーではまず、宮田氏が資料を基に自動車ユーザーが負担している自動車関係諸税が9種類もあり、その総額は年間約9兆円にも上ることなどを説明。消費税と自動車取得税の二重課税の問題なども指摘し、「取得、保有、走行の3段階に分けて、実に巧妙、複雑、過重な形で税金を徴収している」として、パネラー3氏に意見を求めた。

 (宮田佳代子氏)    (テリー伊藤氏)

 

 (杉山雅洋氏)       (深津泰彦氏)

 

 杉山氏は、「道路特定財源は道路整備が必要であるということを前提にしているので、一般財源化すれば課税根拠がなくなる。特に地方では公共交通機関を使えないため、クルマは生活必需財。しかも一家に3台、4台あるのも珍しくない。自動車ユーザーや地方の人たちに過重な負担を掛けるのは公平ではなく、国の財政事情から税源が必要だというのなら、消費税で対応したほうが公平ではないか」と指摘するなど、自動車ユーザーだけが負担を強いられていることに批判が集まった。
 また、テリー伊藤氏が、「クルマを買えば9種類もの税金が掛かる。こんな製品、ほかにありますか。何か買うときに取得税と消費税を一緒に払うなんて自動車以外に聞いたことがない。クルマをもっているだけで重量税と自動車税を取られるなんて、こんなバカな話はない」と自動車ユーザーの本音を代弁してヒートアップする場面もあったが、「自動車ユーザーの負担と、道路整備にどれだけ使うのかということと、国の財政再建をどうするのかということのこの3つをバランスよく議論して、将来の方向を決めていただきたい」(深津氏)というのがパネラーの一致した意見。

しかし、深津氏は、「このままでは自動車関係諸税が今のまま未来永劫に据え置かれてしまう可能性が大きいのではないかと私は思っている。だから、何が何でも21年度税制改正論議の中で、われわれの要望である自動車関係諸税の簡素化・軽減を是非とも入れ込んでいかなければならない」と危機感を募らせた。
 最後に杉山氏は、次のように話してトークショーを締めくくった。
 「税金は国民にとって非常に重要なもの。課税の論理が明らかにされ、納税者が納得できる制度でなければ民主国家とは言えない。ただ税収が多いから一般財源化して別の目的に使おうというのは短絡的過ぎる。取得税と重量税は今の時代、意味がなくなってきており、是非この際、抜本的な税制論議をしてほしい」